【ぶりおこし】
- 意味
11月下旬から12月中旬にかけての富山湾沿岸に生ずる暴風雨で、その時に伴う雷鳴のことをいう。これが鳴ると、ぶり(鰤)がとれはじめるという。
- 使用例
きんののようさる、雷が鳴っとったが、今年のぶりおこしゃはやいね。
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- 背景
富山湾沿岸一帯は、11月下旬から12月中旬にかけて、気候が複雑である。この時期の風は、陸上から吹き出す強い南風の場合が多い。その南風も、飛騨地方に発生する高気圧からのもの、中部山岳からのもの、能登半島の付け根から北西風が迂回してくるものなど、これらが複雑な
気候をもたらし、荒れ模様の空となるのである。ちょうどこのシーズンに、ぶりが富山湾を回遊するので、雷鳴の伴うこの荒れ模様を「ぶりおこし(鰤起こし)」というのである。また、折から11月28日は、浄土真宗大谷派の御満座の日なので、この荒れ模様を「ごまんさんあれ」と
も言う。「ぶりおこし」は海の魚の豊かな富山らしい呼び方であり、一方、「ごまんさんあれ」は、真宗王国らしい呼び方である。
ところで、ぶりは水深50mから70mのところを泳ぐので、海面がいくら荒れていてもほとんど影響はない。しかし、えさになる海面近くに泳ぐ魚の動きによって、富山湾を回遊するといわれ、したがって、うねりの多い年は豊漁とのことである。
