【はちはん】
- 意味
気がねがいらないこと。おおっぴらなこと。
- 使用例
どっだけ親しても、なんでもはちはんというわけにはいかんちゃ。
※ここをクリックすると音声が聴けます。
- 背景
富山県でよく用いられる語である。岐阜県の飛騨地方でも「人の家へはちはんみたい顔して入って来る」と言い、徳島県でも「はちはんで引き受けた」と言い、愛媛県でも「そんな事をしてもらうのははちはんじゃ」と言うとのことである。愛媛県の場合は「当然なこと」の意で用
いられており、他の場合と少し違ったニュアンスが感じられる。
ところで、「はちはん」は「八半」と「八判」とも漢字が当てられていて、その成り立ちが興味深い。まず「八半」の場合は、物事は八つ半までに達すれば、あとは遠慮がいらない意からであるという説や、八つ半で九(苦)にならないのしゃれからであるという説がある。一方、
「八判」の場合は、八つの判で、一門判(一族の判のこと)、菩提寺判(ぼだいじはん)、神主判、近附判(ちかづきはん)、組合頭判、肝煎判(きもいりはん)、十村判(とむらはん)、奉行判のことを指し、これだけの判がそろっていればどんな関所も通れたろうという意からの
ものと推測される。なお、「八判」は、江戸時代、三奉行(寺社奉行・町奉行・勘定奉行)八人の判を押した証書のことも言い、「八判でさいの河原を通りぬけ」という川柳もある。
