1.毎月勤労統計調査 ―賃金・労働時間・雇用の変動を表す―

調査機関 厚生労働省
調査周期 全国調査は毎月、結果は翌月末公表。地方調査は毎月、結果は翌々月公表。
調査内容 常用労働者を5人以上雇用する、事業所の賃金、労働時間及び雇用の変動を明らかにする。

 特 色

(1) 全国の状況と都道府県別の比較が可能。
(2) 常用雇用指数 月末の常用労働者数を指数化して、時系列比較ができるようにしたもの。企業は雇用の調整を行う場合、労働時間→パートタイマーや臨時工→常用労働者の順に増減するのが普通であり、景気動向指数(「景気動向」参照)の遅行指標とされる。
(3) 所定外労働時間 所定外労働時間 (超過勤務時間) は、景気の動向に敏感に反応するので、景気動向指数の一致指標として用いられる。企業が景気の上昇・下降に対応する場合、新規増員の前に、まず所定外労働時間の増減によって対処することが多いためである。



2.労働力調査 ―就業・不就業の実態・完全失業率を把握―

調査機関 総務省
調査周期 毎月、結果は翌月末公表。
調査内容 全国の世帯の中から選んだ約4万世帯の15歳以上約10万人を対象とする。毎月末日現在で、対象者の月末1週間における就業・不就業の状態を調査している。

 特 色

(1) 結果は、男女別、年齢5歳階級別人口を基準として算出され、全国と地域別 (四半期平均) で表される。
(2) 労働力人口比率 (%)=(労働力人口÷15歳以上人口)×100
 労働力人口比率は、15歳以上人口のうちどれだけが労働の意思と能力を有するかを見るものである。長期的な労働力の構造変化を見るのに利用される。
(3) 完全失業率 (%) = (完全失業者÷労働力人口)×100
 我が国で失業率という場合は、通常この完全失業率のことをいう。
 完全失業者とは、労働力人口のうち実際には活用されていない人々である。その割合を示す完全失業率は、人的資源の活用の度合いを示す重要な指標といえる。



3.就業構造基本調査 ―就業・不就業と就業意識の実態を把握―

調査機関 総務省
調査周期 5年毎、結果は翌年の6月〜9月公表。最新の調査は97年10月1日。
調査内容 全国の世帯の中から選んだ約43万世帯の15歳以上約110万人を対象とする。ふだんの就業・不就業、転職、副業、就業に関する希望などを調査している。

 特 色

(1) 労働力調査が月末の1週間の就業・不就業状態 (特定の期間内の状態) を把握しているのに対し、この調査は平常の就業・不就業状態を把握する。15歳以上人口を有業者・無業者に分類し、臨時的にしか仕事をしない者は無業者に入る。
(2) 労働力調査よりサンプル数が多いため、信頼度の高い情報が得られる。また、就業・不就業に関する意識、転職の実態などがより詳細にわかる。

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4.職業安定業務統計 ―労働市場のバロメーター―

調査機関 厚生労働省
調査周期 毎月、結果は翌月末公表。
調査内容 全国の公共職業安定所で扱った求人・求職、職業の紹介、就職件数などを集計したもの。

 特 色

(1) この統計のうち景気指標としてよく用いられるものに「求人倍率」がある。
「求人倍率」には、当月に新たに登録された求人・求職の比である「新規求人倍率」と、有効期間内 (申し込み月を含め3か月) の求人・求職の比である「有効求人倍率」の2種類がある。
 新規求人倍率は、景気動向指数の先行指標に、有効求人倍率は一致指標となっている。
(2) 職業安定業務統計は、新規学卒者が除かれており、また、職業安定所を通じた求人・求職数のみに基づく数値であるため、労働力需給の全体像を把握する指標としては限界がある。